東海大学医学部腎内分泌代謝内科

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研究活動

小泉先生,松坂先生が共著者となっている総説がPharmacological Reviews 誌に掲載されました。

Pharmacol Rev 74:462-505, July 2022

Kidney Angiotensin in Cardiovascular Disease: Formation and Drug Targeting
Hui Lin, Frank Geurts, Luise Hassler, Daniel Batlle, Katrina M. Mirabito Colafella, Kate M. Denton, Jia L. Zhuo, Xiao C. Li, Nirupama Ramkumar, Masahiro Koizumi, Taiji Matsusaka, Akira Nishiyama, Martin J. Hoogduijn, Ewout J. Hoorn, and A.H. Jan Danser

この総説では,腎臓のアンジオテンシン局所生成がどのように起こり,それがRAS阻害薬などの薬物によってどのように影響を受けるか,さらに腎臓のRASを変化させたときになぜ薬物が腎保護作用を示すのかについて,包括的に解説されています。
小泉先生のパートでは,2019年発表のメガリンKOマウスを用いた研究に基づいて,腎臓のアンジオテンシンII生成機構に関して,ポドサイト傷害による腎アンギオテンシンIIの増加は,ENaCとNHE3を活性化することでナトリウム保持に寄与している可能性を論じております。

駒場先生の論文「Parathyroidectomy vs Cinacalcet Among Patients Undergoing Hemodialysis」がJCEMのFeatured Articleに選ばれました

https://academic.oup.com/jcem/article-abstract/107/7/2016/6547683?redirectedFrom=fulltext&login=false/

駒場先生の論文「Parathyroidectomy vs Cinacalcet Among Patients Undergoing Hemodialysis」がJCEMのFeatured Articleに選ばれました
駒場先生が筆頭著者,深川先生が共著者となっている論文「血液透析患者における副甲状腺摘出術とシナカルセト塩酸塩の比較」がJCEMのFeatured Articleに選ばれ,JCEMのホームページのヘッドラインで紹介されることになりました.駒場先生おめでとうございます.論文の概要については5月12日の記事もご参照ください.

駒場先生が第 65 回日本腎臓学会学術総会においてCSA(Clinical Science Award)を受賞されました

CSAは,本邦の腎臓学におけるヒトを対象とした臨床研究のリーダー たりうる中堅研究者を顕彰することを目的に新たに設けられた賞であり,先生のFGF23抵抗性の概念の提唱などCKD-MBD領域における数多くの研究が評価されたものです。受賞講演のテーマは「Searching for novel therapeutic approaches to CKD-MBD: Focus on extrarenal effects of PTH and FGF23」であり,FGF23による腎臓以外の臓器障害についてさらなる研究進展を予期させるものでした。
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駒場先生のcommentary「Renoprotection by GDF15 and Klotho: birds of a feather flock together」がKidney Internationalに掲載されました

Kidney Int. 101, 1112-1115 (2022).
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35597591/

Renoprotection by GDF15 and Klotho: birds of a feather flock together

Komaba Hirotaka.

Growth Differentiation Factor 15(GDF15) は,TGFβ familyに分類されるストレス応答サイトカインであり,腎障害後に主に近位尿細管で発現が誘導され,腎保護的に作用する可能性があることから AKI治療の標的として注目されつつある。Valiño-Rivas らは,マウスを用いた葉酸,シスプラチン投与,片側尿管閉鎖の3つの腎障害モデルでGDF15が腎保護作用を示すことを確認し,さらにGDF15 が別の腎保護因子である Klotho の腎臓での発現を誘導することを同定した。また,注目すべき意外な結果として,免疫蛍光染色でKlothoの発現が近位尿細管で明らかに増加していたことが挙げられる。Klothoもまた腎保護作用が推定されているが,生理的には遠位尿細管で強く発現し,近位尿細管での発現は弱い。この結果からは,虚血や腎毒性物質に脆弱な近位尿細管で2つの腎保護因子が協力的に作用していることが示唆された。

木村先生の論文 The Importance of Patient and Family Engagement, the Needs for Self-Monitoring of Blood Glucose (SMBG). Our Perspectives Learned Through a Story of SMBG Assistive Devices Madeが Diabetes, Metabolic Syndrome and Obesity: Targets and Therapy に掲載されました

Diabetes Metab Syndr Obes. 15 1627-1638. 2022
https://doi.org/10.2147/DMSO.S363762

The Importance of Patient and Family Engagement, the Needs for Self-Monitoring of Blood Glucose (SMBG). Our Perspectives Learned Through a Story of SMBG Assistive Devices Made by a Husband of the Patient with Diabetes.

Moritsugu Kimura, Masao Toyoda, Nobumichi Saito, Makiko Takahashi, Konomi Isozumi, Eri Kato, Daiji Kawanami and Masafumi Fukagawa.

血糖自己測定(SMBG)は、費用対効果の問題など否定的な報告もあるが、患者のセルフケアがその治療効果に影響する糖尿病診療においていまだセルフケアを確立するための重要なツールであり、この考えを裏付ける報告もいくつか存在する。さらに、高齢者や視覚障害者などのSMBG施行困難者に対しはSMBGを補助するデバイスは必要であるが、これまで使用されてきた補助具では不十分な例も多い(Figure 1a-c)。
また、現在の糖尿病医療では、患者個人の嗜好やニーズ、価値観を尊重した患者さん中心のケアや患者さん一人ひとりの特性や併存疾患を考慮した個別化ケアが重要であることが報告されている。
本論文では、視覚障害をもつ患者のために夫が作成、のちに製品化したSMBG補助具(Figure2a-d, 3,4)の物語を1つの資料とし、糖尿病診療における患者家族参加型医療の重要性ならびにSMBGとその補助具の必要性について、我々の見解をPERSPECTIVES(総説様形式)というかたちで報告した。

Figure 1a-d.jpg
Figure 2a-d.jpg
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