東海大学医学部腎内分泌代謝内科

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バックナンバー「2022年」 記事一覧

駒場先生が第 65 回日本腎臓学会学術総会においてCSA(Clinical Science Award)を受賞されました

CSAは,本邦の腎臓学におけるヒトを対象とした臨床研究のリーダー たりうる中堅研究者を顕彰することを目的に新たに設けられた賞であり,先生のFGF23抵抗性の概念の提唱などCKD-MBD領域における数多くの研究が評価されたものです。受賞講演のテーマは「Searching for novel therapeutic approaches to CKD-MBD: Focus on extrarenal effects of PTH and FGF23」であり,FGF23による腎臓以外の臓器障害についてさらなる研究進展を予期させるものでした。
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駒場先生のcommentary「Renoprotection by GDF15 and Klotho: birds of a feather flock together」がKidney Internationalに掲載されました

Kidney Int. 101, 1112-1115 (2022).
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35597591/

Renoprotection by GDF15 and Klotho: birds of a feather flock together

Komaba Hirotaka.

Growth Differentiation Factor 15(GDF15) は,TGFβ familyに分類されるストレス応答サイトカインであり,腎障害後に主に近位尿細管で発現が誘導され,腎保護的に作用する可能性があることから AKI治療の標的として注目されつつある。Valiño-Rivas らは,マウスを用いた葉酸,シスプラチン投与,片側尿管閉鎖の3つの腎障害モデルでGDF15が腎保護作用を示すことを確認し,さらにGDF15 が別の腎保護因子である Klotho の腎臓での発現を誘導することを同定した。また,注目すべき意外な結果として,免疫蛍光染色でKlothoの発現が近位尿細管で明らかに増加していたことが挙げられる。Klothoもまた腎保護作用が推定されているが,生理的には遠位尿細管で強く発現し,近位尿細管での発現は弱い。この結果からは,虚血や腎毒性物質に脆弱な近位尿細管で2つの腎保護因子が協力的に作用していることが示唆された。

木村先生の論文 The Importance of Patient and Family Engagement, the Needs for Self-Monitoring of Blood Glucose (SMBG). Our Perspectives Learned Through a Story of SMBG Assistive Devices Madeが Diabetes, Metabolic Syndrome and Obesity: Targets and Therapy に掲載されました

Diabetes Metab Syndr Obes. 15 1627-1638. 2022
https://doi.org/10.2147/DMSO.S363762

The Importance of Patient and Family Engagement, the Needs for Self-Monitoring of Blood Glucose (SMBG). Our Perspectives Learned Through a Story of SMBG Assistive Devices Made by a Husband of the Patient with Diabetes.

Moritsugu Kimura, Masao Toyoda, Nobumichi Saito, Makiko Takahashi, Konomi Isozumi, Eri Kato, Daiji Kawanami and Masafumi Fukagawa.

血糖自己測定(SMBG)は、費用対効果の問題など否定的な報告もあるが、患者のセルフケアがその治療効果に影響する糖尿病診療においていまだセルフケアを確立するための重要なツールであり、この考えを裏付ける報告もいくつか存在する。さらに、高齢者や視覚障害者などのSMBG施行困難者に対しはSMBGを補助するデバイスは必要であるが、これまで使用されてきた補助具では不十分な例も多い(Figure 1a-c)。
また、現在の糖尿病医療では、患者個人の嗜好やニーズ、価値観を尊重した患者さん中心のケアや患者さん一人ひとりの特性や併存疾患を考慮した個別化ケアが重要であることが報告されている。
本論文では、視覚障害をもつ患者のために夫が作成、のちに製品化したSMBG補助具(Figure2a-d, 3,4)の物語を1つの資料とし、糖尿病診療における患者家族参加型医療の重要性ならびにSMBGとその補助具の必要性について、我々の見解をPERSPECTIVES(総説様形式)というかたちで報告した。

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駒場先生の論文「血液透析患者における副甲状腺摘出術とシナカルセト塩酸塩の比較」がJCEMに掲載されました

J. Clin. Endocrinol. Metab. dgac142 (2022)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35277957/

Parathyroidectomy versus Cinacalcet among Patients Undergoing Hemodialysis

Komaba, Hirotaka, Takayuki Hamano, Naohiko Fujii, Kensuke Moriwaki, Atsushi Wada, Ikuto Masakane, Kosaku Nitta, Masafumi Fukagawa.

【背景】透析患者において二次性副甲状腺機能亢進症は生命予後の悪化につながる深刻な合併症である。二次性副甲状腺機能亢進症を管理する上で副甲状腺摘出術(PTx)とシナカルセト塩酸塩はともに有効な治療手段であるが,両者の直接比較はこれまでなされていない。そこで本研究では,PTxを受けた患者とシナカルセトを開始した患者の生命予後を比較した。

【方法】日本透析医学会統計調査データベース(Japanese Society for Dialysis Therapy Renal Data Registry:JRDR)を用いた。2007年末の時点でPTxの既往がなく,intact PTH値300 pg/mL以上の血液透析患者を対象とした。2008~2009年の間にPTxが実施された症例とシナカルセトが開始された症例を対象に,傾向スコアにより1:3マッチングを行った。2009年末から2015年末の6年間の観察期間における両群の総死亡をCox比例回帰モデルにより解析した。

【結果】2008~2009年の間にPTxは955例に実施され,シナカルセトは8228例に処方された。傾向スコアマッチングにより,PTx群894例,シナカルセト群2682例が抽出された。PTx群のintact PTH値は中央値588 pg/mLから83 pg/mLに,シナカルセト群は566 pg/mLから218 pg/mLに低下した(図1)。血清補正カルシウム値,血清リン値に関しても,PTx群の方がシナカルセト群より大きく低下した。2009年末から6年間の観察期間において,PTx群は201例,シナカルセト群は736例が死亡した。PTxはシナカルセト処方と比較し有意な死亡リスクの低下に関連していた(ハザード比0.78,95%信頼区間0.67-0.91,P = 0.002)(図2)。この関連性はintact PTH値 500 pg/mL以上の症例,あるいは血清補正カルシウム値10 mg/dL以上の症例においてより強く観察された(ともに交互作用P <0.001)。

【結論】血液透析患者,特に重度の二次性副甲状腺機能亢進症を有する症例において,PTxはシナカルセトと比較し死亡リスクの有意な低下に関連していた。厳格なPTH管理が生命予後の改善につながるかどうか,ランダム化比較試験による検討が必要である。

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2022年度湘南METROネットワーク総会

4月8日に湘南METROネットワーク講演会が去年に引き続きオンラインで開催されました。湘南METROとはMetabolism, Endocirinology, Transplantation, RenalをOrganizeした研究会で,分野をまたいで近隣のお世話になっている施設と結束を深める目的で毎年執行しております。

1年で当科に最も貢献したと考えられる医局員を表彰する,遠藤賞が田中寿絵先生に,敢闘賞が伊藤純先生および金井厳太先生に授与されました。

毎年同門会で皆様にお送りしております当科の業績集(教室員の業績,診療実績など)をアップいたしますのでご確認いただけましたら幸いです。

湘南METROネットワーク総会 資料 2022.pdf
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