当教室の研究活動
当教室では、研究活動も活発に展開しています。日本腎臓学会、日本透析医学会、日本内分泌学会、日本糖尿病学会、日本高血圧学会をはじめとした国内学会のみならず、国際腎臓学会、米国腎臓学会、米国糖尿病学会、米国内分泌学会など数多くの国際学会で発表を行い、欧米の一流学会誌に数多くの論文が掲載されています。
当教室の研究活動は、主に以下の4グループで行っています。
1.慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常(CKD-MBD)
- CKD-MBDにおけるFGF23-Klotho系の役割を解明することを目的として、慢性腎臓病(5/6腎摘)や急性腎障害(腎虚血再灌流障害)などの動物モデルを用いた基礎実験や、遺伝子改変マウスを用いた検討に取り組んでいます。
- 日本透析医学会の統計調査や国際観察研究DOPPSを始め、MBD-5D研究やCKD-JAC研究などさまざまな臨床研究に参画しています。
2.糸球体疾患
- 本学生理学松阪泰二教授の研究室と連携して、糸球体上皮細胞(ポドサイト)とレニン・アンジオテンシン系に関する研究を行っています。
- 腎臓病の多くはポドサイト傷害をきっかけに発症することが知られており、本研究室において開発したポドサイト特異的傷害モデルマウスを用いて同細胞の傷害の進行機序と防止方法の開発の研究を行っています。
3.糖尿病領域
- 糖尿病性腎症の発症進展機序に関する研究として、培養細胞を用いた糸球体上皮細胞(ポドサイト)の研究や糖尿病性腎症におけるメサンギウム基質拡大やポドサイト脱落におけるメカニズムの解明などを行っています。
- 持続血糖モニタリング(CGM)やインスリンポンプを駆使した糖尿病領域の臨床研究も盛んに行っています。
4.内分泌領域
- 乳癌免疫環境における特異抗体産生の抑制機序とグルココルチコイドの関連性の解明
- プロゲステロンが誘導する幹細胞様メモリーT細胞分化機構の解明
- 下垂体腫瘍や悪性褐色細胞腫の遺伝子治療に有用なアデノウイルスベクターの開発
- 治療抵抗性の内分泌性高血圧の新規治療法の開発