腎臓病について
Q1.健康診断で尿たんぱくや尿潜血を指摘されました。受診した方がよいですか?
尿たんぱくや尿潜血は、腎臓病を早期に発見する重要な手がかりです。一時的に陽性となることもありますが、繰り返し異常を指摘される場合や、尿たんぱくと尿潜血の両方が陽性の場合には、腎臓の病気が隠れている可能性があります。まずはかかりつけ医にご相談いただき、必要に応じて腎臓専門医を受診してください。
Q2.血液検査でクレアチニンが高いと言われました。どういう意味ですか?
クレアチニンは筋肉から作られ、主に腎臓から尿中へ排泄される物質です。腎機能が低下すると血液中にたまり、血清クレアチニン値が上昇します。ただし、年齢、性別、筋肉量などによっても値は異なるため、クレアチニンだけでなく、eGFR(推算糸球体濾過量:腎臓が老廃物をろ過する能力を示す数値)などを合わせて腎機能を評価します。
Q3.腎臓病はどのように早期発見しますか?
腎臓病は、初期にはほとんど自覚症状がないことがあります。そのため、健康診断などで行う尿検査と血液検査が重要です。尿たんぱくや尿潜血、血清クレアチニン、eGFR(推算糸球体濾過量:腎臓が老廃物をろ過する能力を示す数値)などを確認することで、症状が現れる前に腎臓病を発見できることがあります。
Q4.高血圧や糖尿病があると腎臓に影響しますか?
高血圧や糖尿病はいずれも、長期間続くことで腎臓の血管や糸球体に負担をかけ、腎機能低下の原因となります。また、腎機能が低下すると血圧がさらに上昇するなど、悪循環を生じることもあります。腎臓を守るためには、血圧や血糖を適切に管理することが重要です。
Q5.慢性腎臓病(CKD)の進行を遅らせることはできますか?
CKDの原因や進行の程度によって異なりますが、血圧や糖尿病の適切な管理、減塩などの食事療法、禁煙、適度な運動、薬物療法などを組み合わせることで、腎機能低下を遅らせることが期待できます。治療内容は患者さんによって異なりますので、主治医と相談しながら続けることが大切です。
Q6.腎生検とはどのような検査ですか?
腎生検は、腎臓の組織の一部を針で採取し、顕微鏡で詳しく調べる検査です。慢性糸球体腎炎やネフローゼ症候群などの診断や、治療方針の決定に役立ちます。当院では原則として2泊3日の入院で行っています。
Q7.腎臓病でステロイドや免疫抑制薬を使うことがありますか?
慢性糸球体腎炎やネフローゼ症候群など、免疫の異常が関係する腎疾患では、ステロイドや免疫抑制薬を使用することがあります。これらの薬には感染症、糖尿病、骨粗鬆症などの副作用が生じることがあるため、必要に応じて予防や定期的な検査を行いながら治療します。
Q8.腎不全になると、すぐに透析が必要ですか?
腎機能が低下したからといって、すぐに透析が必要になるわけではありません。腎機能だけでなく、むくみ、息苦しさ、食欲低下、高カリウム血症などの症状や検査結果を総合的に判断して、透析を開始する時期を検討します。腎機能が高度に低下した段階から、将来必要となる可能性のある治療について患者さんと相談していきます。
Q9.透析にはどのような方法がありますか?
主に血液透析と腹膜透析があります。また、腎移植も腎代替療法の一つです。それぞれ治療方法や生活への影響が異なるため、患者さんの病状、生活環境、希望などを踏まえて、一緒に治療方法を考えていきます。
Q10.腎移植は誰でも受けられますか?
腎移植は全ての腎不全患者さんに適しているわけではありません。患者の健康状態や移植の適応条件を満たしているかどうかが重要です。医師と相談しながら進めます。
糖尿病について
Q1.糖尿病は症状がなくても治療が必要ですか?
糖尿病は、血糖値が高くても初期にはほとんど症状がないことがあります。しかし、高血糖が長期間続くと、網膜症、腎症、神経障害、心筋梗塞や脳卒中などの合併症につながることがあります。そのため、症状がなくても定期的な検査と治療を続けることが大切です。
Q2.糖尿病ではどのような症状がみられますか?
糖尿病の症状には、頻尿、喉の渇き、体重減少、疲労感、視力低下などがあります。これらの症状が続く場合、早めに医師の診察を受けることが重要です。
Q3.糖尿病の合併症にはどのようなものがありますか?
糖尿病の長期的な合併症には、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、心血管疾患などがあります。これらの合併症を防ぐために、血糖値の適切な管理が不可欠です。
Q4.糖尿病では運動した方がよいですか?
適度な運動は血糖管理や体力の維持に役立ちます。ウォーキングなど、無理なく続けられる運動が基本です。ただし、糖尿病の合併症や心臓・腎臓の病気などによっては運動内容を調整する必要がありますので、主治医と相談して行いましょう。
Q5.GLP-1受容体作動薬とはどのような薬ですか?
GLP-1受容体作動薬は、食事をしたときに腸管から分泌される「GLP-1」というホルモンの働きを利用した糖尿病治療薬です。血糖値が高いときにインスリンの分泌を促すなどの作用によって血糖値を改善します。また、食欲を抑えたり、胃から食べ物が排出される速度を遅くしたりする作用があり、体重が減少することもあります。
注射薬のほか内服薬もあり、患者さんの血糖値、体重、合併症、他の治療薬などを考慮して使用を検討します。吐き気、嘔吐、下痢、便秘などの消化器症状がみられることがありますので、少量から開始するなど、患者さんの状態を確認しながら治療を行います。
Q6.GLP-1受容体作動薬は「やせる薬」なのですか?
GLP-1受容体作動薬やGIP/GLP-1受容体作動薬には、食欲を抑える作用などがあり、治療に伴って体重が減少することがあります。しかし、糖尿病治療薬として使用する薬剤と、肥満症治療薬として承認されている薬剤では、対象となる患者さんや使用条件が異なります。
肥満症の治療に使用できる薬剤もありますが、美容や単なる減量を目的として誰にでも使用する薬ではありません。糖尿病や肥満に伴う健康障害、体格、合併症などを評価したうえで、適切な治療法を選択することが大切です。
Q7.インスリン治療を始めると、一生続けなければなりませんか?
1型糖尿病など継続的なインスリン治療が必要な場合もありますが、2型糖尿病では、血糖状態や病状によって一時的にインスリンを使用し、その後内服薬などへ変更できる場合もあります。治療方法は患者さんごとに異なります。
Q8.CGMやインスリンポンプを使用できますか?
当科では、患者さんの病状や治療内容に応じて、持続血糖モニタリング(CGM)やインスリンポンプ(皮下持続注入療法)を用いた診療も行っています。適応については主治医にご相談ください。
内分泌疾患について
Q1.甲状腺の病気ではどのような症状がみられますか?
甲状腺ホルモンが多くなる甲状腺機能亢進症では、動悸、発汗、手の震え、体重減少などがみられることがあります。一方、甲状腺機能低下症では、倦怠感、寒がり、便秘、体重増加などがみられることがあります。症状だけでは診断できないため、血液検査で甲状腺ホルモンなどを調べます。
Q2.バセドウ病や橋本病はどのように診断しますか?
血液検査で甲状腺ホルモンや甲状腺に対する自己抗体を測定します。また、必要に応じて甲状腺超音波検査や甲状腺シンチグラフィなどを行います。
Q3.甲状腺の病気はどのように治療しますか?
病気の種類によって治療方法は異なります。甲状腺機能亢進症では抗甲状腺薬などによる薬物療法を行い、病状によっては放射性ヨウ素治療や手術が検討されることがあります。甲状腺機能低下症では、必要に応じて甲状腺ホルモンを補う薬を使用します。
Q4.甲状腺の薬はずっと飲み続ける必要がありますか?
病気の種類によって異なります。血液検査や症状を確認しながら薬の用量を調整し、病状によっては薬を中止できる場合もあります。一方で、長期間または継続して内服が必要な場合もあります。
Q5.高血圧の原因がホルモンの異常ということもありますか?
原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫など、ホルモンの異常によって高血圧になる病気があります。特に若い年齢で高血圧を発症した場合、複数の降圧薬を使用しても血圧が高い場合、低カリウム血症を伴う場合などには、内分泌疾患の検査を行うことがあります。
Q6.副腎に腫瘍が見つかったら、必ず手術が必要ですか?
すべての副腎腫瘍が手術を必要とするわけではありません。腫瘍の大きさやホルモンの過剰分泌の有無により、治療方針が異なります。
Q7.副甲状腺機能亢進症とはどのような病気ですか?
甲状腺の裏に存在している、副甲状腺という臓器が過剰に働き、血中のカルシウム濃度が異常に高くなる病気です。骨密度の低下や腎結石などの症状を引き起こし、治療には手術や薬物療法が選択されます。
