2025年2月20日濱野直人医師の研究論文がAmerican Journal of Nephrology誌に掲載されました。リンクはこちら
線維芽細胞増殖因子23(FGF23)は、エリスロポエチン(EPO)産生を抑制し、赤血球造血を阻害することが報告されています。一方で、EPOは内因性・外因性のいずれも、FGF23産生を刺激することが示されています。しかし、血液透析患者におけるFGF23、赤血球造血刺激因子(ESA)治療、ESA抵抗性、内因性EPOの関係については十分に検討されていませんでした。
本研究は、維持血液透析患者654名からなるコホートの横断的データを用いて、FGF23とESA治療、ESA抵抗性指数(ERI)、ヘモグロビン(Hb)、C反応性蛋白(CRP)、内因性EPO値との関係を、線形回帰モデルを用いて検討しました。その結果、FGF23は測定方法にかかわらず(intact または C-terminal)、ESA投与量とは正の相関を示しました。貧血に関連するパラメータについては、C-terminal FGF23は高いERI、低いHb値、高い内因性EPO値と関係しましたが、intact FGF23は同様の関係を示しませんでした。
濱野先生、おめでとうございます!