東海大学医学部腎内分泌代謝内科

受診される方・医療機関の方へ

臨床と研究を両立するための
サポート体制が充実しています

腎内分泌代謝内科 准教授
駒場大峰
腎内分泌代謝内科 准教授駒場大峰

臨床と研究を両立するための
サポート体制が充実しています

腎内分泌代謝内科 准教授
駒場大峰
腎内分泌代謝内科 准教授駒場大峰

臨床医だからこそできる研究がある

私は腎臓内科医として、日々患者さんの診療にあたっています。患者さんと向き合い寄り添いながら、医療の最前線で働くことはとてもやり甲斐のある素晴らしいことです。一方で、研究の分野にも、臨床医だからこそ気づくことのできる課題や着眼点があります。臨床の現場は多忙ですが、ぜひ研究の分野にも興味を持って取り組んでくれる若い先生に来てもらえたらいいなと思っています。

腎臓内科医になったのは、同じく腎臓内科医だった父の影響が大きかったと思います。父は臨床一筋の人間でしたので、自分も当初はそのような将来像を描いていました。しかし実際に腎臓内科医になり、深川雅史先生のライフワークである「骨ミネラル代謝異常」の研究に関わらせていただいたことがきっかけで、この分野にどんどん興味が湧き、研究にのめり込んでいきました。

腎不全患者さんの合併症の一つである「骨ミネラル代謝異常」が起こると、骨折しやすくなったり、血管が石灰化して心不全や脳卒中を引き起こしやすくなったりします。私たちは、腎臓の機能が低下して尿中にリンが出にくくなると骨から分泌される「FGF23」というホルモンに着目して、研究を進めています。2013年から2015年に留学したハーバード大学歯学医学校でもこの研究を継続し、一連の成果が認められて2017年度には東海大学の創立者の名を冠した松前重義学術奨励賞を頂く光栄にも恵まれました。

研究には、情熱だけなく、根気や忍耐力も必要となります。しかし、何年も研究を続けた末に、たとえ小さなことでも発見できるとやはりすごく嬉しいものですし、それまでの苦労が報われた思いがします。その経験は、医師として、あるいは研究者として生きて行く上で、大きな財産になると思います。また、研究を通じて他大学の先生や外国の研究者との交流が広がり、色々な刺激を受けられることも、研究活動の大きな魅力だと思います。


集めたデータをどう活用するか

腎内分泌代謝内科 准教授 駒場大峰
東海大学腎内分泌代謝内科では、神奈川県、東京都を中心とする22の透析施設の協力を頂き、2,000名を超える透析患者さんを対象にした後向き観察研究を2008年末より行っています。2012年からは約650名の透析患者さんを対象とする前向き観察研究(通称「東海透析コホート研究」)も行っています。いずれも患者背景や検査値が、死亡や入院をはじめとするアウトカムに及ぼす影響を明らかにすることを目的とした研究です。各施設の協力がなければ実現できない研究であり、各施設の医師、スタッフの皆さまには心より感謝しております。

医師として、一人ひとりの患者さんの経過を考えながら診療していくことはもちろん大事ですが、患者さんを数として集めるとさまざまな傾向が見えて来ます。日常の診察を通して感じていたことが再確認できたり、逆に予想外の結果があったり。

一番大事なことは、データを集めることではなく、そのデータを使って何をするのかということです。これほどのデータベースを用いて、ほとんど制限もなく,さまざまな研究テーマに取り組める施設は世界的に見てもほとんどありません。若い先生たちには、この貴重なデータを有効に活用してもらい、今後の医療につながる知見を見出したり、基礎研究のテーマにつながるアイデアを着想したりするきっかけにして欲しいと願っています。


時間を効率良く使える支援体制

腎内分泌代謝内科 准教授 駒場大峰
私が医局に入ったばかりの頃は、臨床業務がひと段落したあとに勉強して、土日も論文を読んで......というがむしゃらな日々を送っていました。それが現在のベースとなる考え方や知識につながったと実感しています。ですから、若い先生たちも、今の時間を大切にして、論文や教科書を読んだり、研究会や学会に参加したり、セミナーを受けたりすることに時間とお金を費やしてほしいと思います。それが自分の未来に投資するということだと思います。

一方で、ワークライフバランスも大切です。私はアメリカ留学中に、仕事とプライベートのバランスを上手にとれなければ、社会人として、研究者として一流ではないという文化に触れ、とても影響を受けました。その経験を通じて、それが本来あるべき姿なのだと考えるようになりました。若い先生には、将来のために自己研鑽に時間を割くことはもちろん大事ですが、友人や家族との時間を持つバランス感覚も大事にして欲しいと思っています。

そういった面でも、東海大学はとても恵まれています。研究活動への支援体制が非常に充実していますし、腎内分泌代謝内科は研究に対するスタッフの協力体制も整っているので、時間を効率的に使うことができます。その分、論文を読んだり勉強したりすることも可能ですし,家族と過ごす時間やプライベートの時間も大切にすることもできます。臨床と研究活動を両立したいと考える人にとっても、最適な環境だと思います。

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