第95回内分泌学会学術総会 報告
/
6月2日から4日にかけて別府国際コンベンションセンターで開催された第95回内分泌学会学術総会の報告です.当院からは深川教授が一般演題の座長として,安田先生,北島先生が発表者として参加されました.深川教授が座長を務められた骨代謝・副甲状腺の部では原発性副甲状腺機能亢進症を中心として局在診断やエボカルセトを用いた治療などについてディスカッションがありました.安田先生による発表「鞍上部腫瘍再手術で診断となったADH産生腫瘍の1例」:下垂体腫瘍による視床下部への物理的刺激によるしばしば経験するが,本症例のようなADH産生の Central neurocytoma は頻度が低く報告しました.北島先生による発表「ペムブロリズマブによる有害事象として,劇症1型糖尿病発症後にACTH単独欠損症を生じた症例」:免疫チェック阻害薬の使用頻度増加に伴い,複数の内分泌学的免疫関連有害事象(irAEs)の併発症例も報告されるようになってきた.irAEsの併存によって非典型的な臨床経過をとり得ることから教訓的症例として発表しました.